忘れられない瞬間を 集めて

140文字には収まらないKis-My-Ft2の7人や藤ヶ谷さんについての思ったことを載せていきます。時々他にも好きな方のお話をするかも。

『ENTER 1234567』配信ライブの壁打ち感想

というわけで、実はトラジャさんの『ENTER 1234567』の配信ライブを拝見しておりましたーー

 

トラジャさんに詳しいわけではないのですが、キスマイさんのバックに付いてくれていたこともあって、ゆるゆると応援しております☺️

(とある公演でのキスマイファンへの心配りに感動して以来、トラジャさんを見るとのえるくんを目で追ってしまう筆者です。)

 

最初に簡単に注意事項だけ失礼します!

*1 見ながら壁打ちした感想に後から補足を加えたもの、つまり時系列です!あまり文章のつながりは意識していないので読みにくいかと思いますがご了承ください。

*2 特に触れていない曲や演出もあります!

*3 詳しくないと言いつつ、愛称やエピソードなどを踏まえている部分があります。トラジャ担の友人の布教の賜物です😌

(曖昧な部分もあります)

*4 筆者はTalk it! Make it!信者です。曲調も歌詞も振付も衣装も大好き……

 

以下から始まります!本当に壁打ちです…。

 

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のえるくんギャップ!最初は割と治安悪めだったけど、特に紹介曲冒頭と、自分の紹介パートが可愛かった…えへへってなって✌️ってなんだ…最年長だっけ?とは思えない可愛さ、みんなに愛でられてるー!


Entertainmentおしゃれ曲ですね…そこからソロ曲に行く流れも良い…

あとちゃかちゃんのダンスはいつ見ても惚れ惚れします…お手本のようで素晴らしい…信じられない体の動きしてる、なめらか


閑也くんのソロ良かったです!曲も合ってたし、かっこよかった


急な海外アーティストの感じ何…笑 始まる前みんなクスクスしてたね笑

ちゃかっていうのを繰り返して動きを真似するのえるくん可愛すぎか…あと弾けるーのダンスすごい!!

I'm…My name isって言い直すのとかmusicがstartとか好きです笑笑

あと最後の方のダンスの直立の動きなんですか…笑


あとのえるくんが結構がやさんパートに当たるような歌い上げる?ことが多くて、なんか全力で歌ってるから喉壊さないか心配です…それこそがやさんとかに痛めないコツ聞いてね…無理は禁物です…


if!!!!

選んだから、ののえるくん良い…アレンジも入れてくるタイプなんですね!

元太くんイヤモニ外れたのをもう片耳で聞くのに押さえながらより歌い上げてる感じに持っていった?の素晴らしい…魅せ方に機転も効くのね…


トラジャさんのダンスだとダンス単体でも成立するような、なんかジャズダンスとか?詳しくは分からないけどそういうものにアレンジされてるなーと思います、切ない曲をやるっていうよりも曲のテーマを借りて見せるショーみたいな


のえるくん手話がめちゃめちゃスムーズですごく自然に歌のペースの中に入ってる…藤ヶ谷さんもファンの子のうちわを見てI love youって手話を挨拶とかに入れるようになったので、なんかそういうどんなことができるだろうって人を想う気持ちが感じられるの素敵です…

4分割、閑也くんとしめちゃんが優しく噛み締めるように、元太くんとのえるくんが感情込めて苦しそうにって半々になってるのすごく良かったな…宮田くん辺りかな?キスマイでも辛さを表面に出すんじゃなく歌ってる人も確かいたんだけど、切なく表現してる人が多かったのでそういう見せ方もできるんだなと思いました!


トリプルカイトがあるんですね!!しかもYummy‼︎の時のめちゃかわピンク衣装!素晴らしい👏

発音のを判断する人がいない!!どういう企画なの!?笑

社会の窓を英語風に発音するのちゃかちゃんと松倉くん上手すぎて理解できなかった笑なぜできるの笑


JAM LADY最初ののえるくん可愛すぎませんか…なんでサザエさんスタイルなの!!トロッコの上で腕ブンブンしてるの!!!目ギュッて閉じてニコニコしてるの可愛すぎる…揺れすぎ!可愛い!罪です


そこからTalk it! Make it!の流れで死にました…多分口めっちゃ開いてやばい顔してた、トキメキー!って言う声が可愛すぎるし、引き続き揺れてるのほんと可愛い…やめて…(嘘ですもっとやってください)、ちゃんと振りもやってるのも好き


海人くんがアドリブ入れてあー危なかったー笑って言って皆でふふふってなってるのとかいいなー

他の曲でもあったし、あと原曲とは違ってたけどアレンジしてのびのび歌ってたりするのいい意味でちょっとリハっぽくて、7人の仲の良さとか楽しんでるのが伝わってきました、完璧じゃない良さってありますよね


閑也くんがカメラ見つけてちょっとひょうきんな顔した時、ふとあ、彼氏だったら元気づけてくれるタイプだとか思いました…(幻覚)

のえるくん!フー!のあと歯見せて笑うのずるいぞ!!!ちゃかちゃんはほっぺプクとかかわいいね…ウインクした時の顔が理想形過ぎて…美しい…スタンプになるよ(?)


初2番!!!遠くから両手振ってるの可愛すぎる!!笑顔が!!ゆるゆる!!


「神様だ!!」「どうも神です笑」ってなんですか笑笑


パンパパンフー!って言い続けるちゃかちゃんのちょっと笑っちゃってる感も良い

口開けながら走ってきたりとか、ハハハッて外国人のガヤ音声みたいな笑い方してるのとか似合い過ぎ…海外ドラマか!

のえるくん揺れがちなんですね!!上指差しながら跳ねるのとか可愛すぎるぞ!!天を仰ぎました…そこらの女子より何万倍もあざとい!けどなんの問題もない!もっとやって!海人くん扇いでるのも可愛すぎる!最後は列に戻るのにくるくるしてましたね!!(喜)

いや、Talk it! Make it!最高ですわ…ほんといい、曲も衣装もわちゃわちゃしてるのも最高…


からのLock Lock!すぐ高音ボイス出てあの爽やかかっこいい感じに持っていけるのすごいですのえるくん、ちょっと可愛さが残ってるのも良い、ちゃかちゃんは最初だけちょっと息切れてたけど次にはすぐ持ち直してましたね、流石

初めて聞いたトラジャさんの曲ってこともあるかもしれないけど、なんか各パートがみんなの声質に合ってる感じがして好きだなー

のえるくんのアクロバットで足戻ってくるの綺麗…


MCの入り方キスマイさんと一緒ーーー!!

今更なんですけどのえるくん声可愛くないですか?あざとくない?高さとかテイストが素晴らしい笑

次これやりたいっていうのとか提案するの素敵👏👏話し方が上手!(上から目線ですみません)喋り倒してるしちゃんと相槌入れてあげたりするから水分補給もしっかりしてね!

見させていただきましたー!って完全にオタクだよ!笑

元太くんの言葉がすらすらっと出てくるのいいなと思いました、ちゃかちゃんが補足してあげたり、のえるくんが剛くんの呼び方の話で個性を引き出してあげたり

海人くん選曲担当なんですねー元太くんのキス!笑 でも美しすぎる笑

REAL MEですか!?ほんと!?あの衝撃作をやるの!?!?(あの独自の世界観の曲をやりたいと言ってくれる後輩さんがいるのが嬉しいです、そしてびっくり、猛者ですね…)それだけ後輩にも衝撃作だったのかな…笑 あと実現したら元太くんの色気ヤバすぎるのでは…

でも海人くんも元太くんもめちゃくちゃやりたいって言ってくれるの嬉しいです☺️あとさらっと腕の動きできるのすごいね、プロですね


今の怒っていいよって言えるのえるくん素敵だなーー愛あってなんだって分かります

ちゃんとライブ前にメンバーから話聞き出したりしてるの…👏


みんなの声があればDVDになっちゃうかも…って匂わせたりするのキスマイさんでもよく見た気がする…ソースは違うかもしれないけど!ハッシュタグ提案するのも素敵よ!そしてこのこのこのこのって可愛すぎない…??ブワァーも可愛すぎない??声に感情が分かりやすく出るんだな…可愛いんだな…伝わりやすいしすごく聞きやすいです


MC回してみるの大事!メンバーが笑ってくれて嬉しかったっていいな…メンバー好きなんだね…やってみようでやらなきゃ良かった…💦ってなってるのとかちょっとがやさんに近い気がします笑

閑也くんちゃんと話題用意してきてる👏


カクニングは面白い笑

朝日を見に行こうよのちゃかちゃんのシャツ素敵ですね…のえるくんのピアノ弾いてる姿美しい…元太くん歌上手い!!!のえるくんの声コーラスに合うね…

あとMCの時も思ったけど指が美しいです!!ピアノすごい…夢のハリウッドを切な目にアレンジしてるの良いし、たしかにこれはリミックスとかできるはずだ

そこからの演出憎すぎませんか!朝ドラみたいな入り方だったし、いやもう素敵すぎ

そっか、この曲でステッキ使ってるんだ!僕プリでの手捌きが手慣れてるわけだ…

夢のHollywoodってところと、ここで見つけようで腕広げるの素敵だな…最後の後ろ姿まで美しいです

ちゃかちゃんの悪い癖が!笑 みんなくるくるできないよ!笑

ステッキ置いて去っていくの素敵演出だな…ショーは永遠じゃないよって感じ

のえるくん置いていくところまでステッキ魅せてるのも素敵👏


愛のかたまり、コンテンポラリーダンス!!

トラジャさん7人の声が合わさった時だけじゃなくて、2人ずつとかでも声が馴染むのすごい


のえるくんはダンス中も常に姿勢が美しいですね、海人くんは一生懸命ガツガツな感じかな、他にも多分元太くんやしめちゃん辺りかな?緩急が上手かったり、シンクロダンスというとそんなに個性が出ないイメージがあったんですがよく見るとやっぱり違いますね、それとも場面ごとで変えてるのかな?


so Crazy松倉くんの引っ張られてるのも良かったし、元太くんの表現力…表情だけじゃなくて俯いたりするだけでも伝わるのね…ちゃかちゃんの力抜けた感じとか…松倉くんの歌も素敵

前に見たのはMコロの時で色々曲のアレンジとか違うのもあると思うけど、踊れるよって見せてたのから切なさをしっかり表現する方向になってて、それはきっと個々のダンスだけじゃなく表情とか仕草とか歌の表現力がそれだけパワーアップしたんじゃないかと思います


のえるくんのテンションの切り替え!笑 どういうコーナーなんでしょう!笑笑 どんな歌なんでしょう!笑笑 虎の絵描いたの誰ですか笑笑 あと画面編集がすごい笑インスタライブと2ちゃんねるだ笑

メガネ姿見れるのは良かったです☺️笑 のえるくん以外皆ネタメガネだったけどいいの!笑


ちゃかちゃんサングラス大変似合いますね…笑 かっこいいって言うのもいいな☺️

メンバーがギター弾くって見せ方もあるのね!あとのえるくんやわらかすぎ!みんなはしゃいでるのいいな☺️


ペンライトじゃなくて棒状のものでいいんですか笑 でもまねしてねってちょっとまったりした言い方だったのといくよ?はズルイです…キュンときた…


最高だね☺️ののえるくん可愛すぎです!!あとちゃかちゃんはちょっとガラ悪い雰囲気とか声のトーンが似合う…いやほんとに…でも笑顔も可愛い…

ROCK YOU好きですー!え、のえるくんほんとにソロパートも可愛すぎない?そんな歌い方もできるの?


あと生配信ライブを見るのが初なのであれなんですが、DVD化を意識してなのか、カメラ重視というよりも客席に向かってファンサしてたりして本来のライブとあまり変わらない感じでやってるのもいいなと全体的に思いました!


Suger!ちゃかちゃんがちょっとマイク抱えてるのとのえるくんがマイクに肘ついてるの良すぎません??(反語)

松倉くん軽やか!本家はひっかちゃんに一回見せてもらったくらいだけど、ダンスやフォーメーションが入ってちゃんと別バージョンになってますね、結構パート割も7人の声に合ってたのではと思います

月と太陽に預けて…のちゃかちゃんの目つきや仕草はもう何も言えないです…


あんまり時間表示と合わせて見たことないので曖昧だけど、残り20分の方から斬新な演出とか入ってるのすごいような…個人的にライブの終わりを感じさせない演出にグッとくるので…

先輩の曲は雰囲気を寄せてやるって方法もあると思うしその場面もあったと思うんだけど、歌い方とかで個性出せるのはすごい…選曲の妙ですかね


こんな強いみんなで歌い上げる曲もあるんですね…Together Now…ちゃかちゃんちょっと潤んでたな…フリの言葉素敵でした

 

 

というわけで以上です!(唐突)

最後まで読んでくださった方ありがとうございます🙇‍♀️大変まとまりのないブログで申し訳なかったです…。

トラジャさんのますますのご活躍とTalk it! Make it!を収録したCDがリリースされるのを楽しみにしております☺️

ドン・ジュアンのおはなし

大変今更ですが、ミュージカル『ドン・ジュアン』の9/2昼公演を観劇しておりました!


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爽やかな青空とポスターの毒々しさのギャップがたまらなかったですね…笑

 

Googleドキュメントに壁打ちして力尽きてしまったものを、勿体ないかなーとふと思い、整えて掲載してみました。

筆者の感想と解釈とが大いに混ざっているので、解釈違い!といったことがあればさらーっとスルーしていただければ幸いです。

あの魅力的で、罪深くて、そして愛おしいドン・ジュアンと、素敵な舞台の思い出を書き留めておきたいと思います😌

 

 

まず観終わって最初に感じたのは、様々な形の愛があるんだろうなと。ドン・ジュアンの真っ直ぐで純粋で命さえも捨てられるような、それだけで満たされる愛だけでなく、ドン・ジュアンとその女たちとマリアとを憎み、ラファエルを決闘へと向かわせたエルヴィラの「蛇に噛まれた」愛も、ドン・ジュアンと彼に巻き込まれていった人たちの幸せを願い行動し続けたドン・カルロの愛も、息子の道徳的な正しさよりも恥じずに名を継いでくれる存在であることを望み、最後まで大切に思い続けたお父さんの愛も、ある意味共有財産とでも言うようなドン・ジュアンの存在を愛し求めていた娼婦たちの愛も、みんな愛。


ちょこちょこ感想で見かけていた「私もドン・ジュアンに抱かれたい!」とは個人的にはあまり思わず、むしろ何と言うか、可能なら乳母辺りになって、彼に惹かれていった女性たちに愛されるのとは違う、包み込むような愛を教えてあげられたら彼の運命はきっと違ったものになっていたのではないかなと思いました。がやさんもパンフレットで言ってたけど、ドン・ジュアンは母からの愛を知らず、死んだ時や決闘の時には身を案じて祈っていたので父親からも愛されていたのは明白なのに、多分それはうまく伝えられず伝わらず受け取れていなくて、だけど多分見た目と全てを持っている貴族というステータスと、テクニックなどなど女性たちを惹きつける天性で魔性の雰囲気のようなものがあって、きっと自分から求めなくても女性たちが次から次へ寄ってきたから、愛とか愛する愛されるとか大切にするとか、簡単に捨てられた女性たちはどう思うかなんてことは何も考えないうちに、その簡単で身軽で自尊心や欲に応えてくれる関係に溺れてしまったんじゃないかなと思います。だからイザベルが彼が死んだときに言っていた「かわいそう」っていう言葉にはすごく共感しました。

なので呪いとはいえ、マリアに出会えて愛して愛されて、何よりもまず愛というものを知って、あんな風に幸せいっぱいの笑顔になってくれてとっても良かったなと思います。

それまでのドン・ジュアンは、女性たちに言い寄られても口の端を上げて待ってましたと言わんばかりに取り込んで?いくだけで、クモのように(という例えが正しいのか分かりませんが)待ち構えて、来た者のことは全て吸い取っていくようなイメージでした。一晩経つかその他の女性に興味が向くとあっという間に冷たくなって、確か後半に「誰も俺を満たしてくれなかった」みたいなセリフがあったけど、何だろう、求められるだけの愛を囁いて好きなだけ吸い取って相手を本気にさせてしまうこともあるのに、どこか単調な作業的だったのかな…。

 

一番心に残っているのはマリアと結ばれるシーンです…いや神聖でした、あれを眼福と言うんだなと思いました…宗教画の隣に並べられるような神秘がありました。

『MARS』のキラちゃんとのシーンが二人の心が通じあった幸せに満ちてて個人的に大好きなんですが、それとはまた違って、確かにただただ2人の互いを思う柔らかく優しい空気と幸せに満ち溢れているんだけど、全然生々しくはなくてむしろ清らかで、そういう雰囲気に見せていることがまずすごく素敵な演出だと思ったし、他の言い寄ってくる女性たちと過ごす夜や雰囲気とはきっと全然違うんだろうなっていうのが、そういうシーンはここだけなんだけど自然と感じられて、ひたすら感動しておりました…。

まず舞台が暗い(多分夜であることの表現)状態から上半身裸のドン・ジュアンと寝間着姿のマリアが登場してきて、暗い空間に手を繋いだ2人の肌がぼんやり浮かび上がってるところからもう良いんです、当時は電気とかなかっただろうから(間違っていたらすみません)そういう点も意識してるのかもしれないな…。そこから2人がベッドに横たわるまでをあまり細かくは覚えていないんですが、純白の布とミューズたち(彼女たちが最初に登場したシーンではそんな感じに見えました、もしかしたらキューピッドとか、あるいは幸福を表す精霊みたいな存在かもしれないです)に囲まれて2人が寄り添って眠るのは、とても神聖できらめいていて、ずっと見ていたいというかずっとそうして幸せに満ち溢れた2人であって欲しいと思いました。

眠るドン・ジュアンはメイクのイメージもあるんですが、安心して母親の膝で昼寝をする女の子みたいにも見えて、そのまっさらな雰囲気でいられる場所と出会えて良かったね…と思ったし、2人の互いを慈しむ視線や動作がとても良かったです…。


印象的なシーンで言うと騎士団長の亡霊の禍々しさというか呪い感(語彙力)もすごかったな…。

「復讐を果たせばこの苦しみはなくなるのか」ってエルヴィラとラファエルが歌っていた時、それまでは他のパートの時みたいに操るような動きでいいぞいいぞ!って感じで火に油を注いでいたのに、一転苦しんでいるような動きになって、それはきっと騎士団長の亡霊にとっても痛い言葉だったからなんだと思います。

その他、エルヴィラの心を噛み、嫉妬に取り憑かれて決闘しか見えなくなったドン・ジュアンを導き、一緒に歌い、踊り、重なり合ってさらにその思いへと取り憑かせるようにしていく動きは、(私がだんだん意識できるようになっただけかもしれないんですが)そのコントロール感とか、例えば階段を降りてくる時の不安定で禍々しい感じとかがどんどん増幅していくように感じられてすごかったです(語彙力)。


ただ、彼を愛へ導き、愛とは何かを知らせて、ラファエルとの決闘の時にはドン・ジュアンに本当に倒さなければならない相手は誰か考えさせたりと、ドン・ジュアンの心や、さらに言えば人を変え(亡霊に決闘中「お前は生まれ変わってなどいないんだ!」って言われてたけど)成長させるのに大きく貢献しているし、亡霊の行動があったからこそドン・ジュアンは愛の素晴らしさにあんなにも満たされたとも言える気がしたんですよね…。だって1幕では笑顔になる瞬間なんて微塵もなかったのに、愛を知った後マリアとあんなにも心から幸せそうに笑って触れ合って、幸福のオーラで満ちていたじゃないですか!呪いが皮肉なことに救いにもなったような…

とは言え、決闘の時に自分なんだという結論にたどり着かせたことで亡霊は最終的に彼を自ら破滅させるところに持っていったわけですし、愛そのものとその幸福を分からせてからでなければ本当の意味で愛で苦しめることはできないからなのかな、ともかく「真実の愛でお前は死ぬ」って言葉通りになったので、亡霊からすれば呪いであったことは確かだと思います。ただ個人的にはイザベルのように1幕のドン・ジュアンがかわいそうに思えて、愛を知ってくれてよかったと思う身からすると、亡霊様様でもあるなと。

少なくともエルヴィラに取り憑いたときとかは心の中の悪魔とでも言うような、人の心の中に芽生えたマイナスの感情を助長させる存在なんだなと感じたので、決して良心による行動じゃないってことは分かってるんですが…。まとまらなくてすみません。


そして冒頭から思っていたことを…衣装が魅力的!! 品がある!と思う衣装に初めて出会いました。

ドン・ジュアンが騎士団長の娘を虜にするシーンで脚を上に開脚させる時に、あんなにとろんとしたワンピースなのに真ん中でぱっくりズボンみたいに分かれるんですよ、全くいやらしくなく、むしろその脚の動きを魅力的に見せて彼女がドン・ジュアンによって女になっていくかのように魅せているのにめちゃめちゃ感動しました✨

その後の踊り子さん(多分アンダルシアの美女?)の衣装はスカート部分が簾みたいになってるんですが、激しくひっくり返るような動きにも対応できて、なおかつスタスタ歩くだけでも自然とスリットができて、ダンサーさんたちを恋人同士に見立てて男女2人ずつ後ろで踊るような曲の中ではなかなか激しい絡みも多かったんですが、見えてしまうようなことが一切なくて驚きました。

というのも、以前ディズニーのショーでダンサーさんのいわゆる見せパンが見えちゃった時がありまして、決して下品ではなかったんですがちょっと現実に意識が戻るような感覚になったので…

なので『ドン・ジュアン』で、衣装の役割は今まで意識していたような暗喩(例えばドン・ジュアンの服が真っ黒だったのがマリアと出会ってから白いシャツにベストみたいになって白が増えたのは、その心の変化を表してるからかな…といったこと)だけではなくて、作品の世界観を保つというか、現実に戻る隙を作らないものでもあるんだなと思いました。

パンフレットで見たら衣装の担当は宝塚の方で、私の憶測が正しいかは分からないのですが、衣装でこんなに感動させられるって宝塚ってすごいですね…役者さんや演出にとってもパーフェクト配慮…(?)

特に好きだったのはまず冒頭から登場していた女性ダンサーさんたちの赤いワンピースです。綺麗に裾が広がるお洋服大好きなのであの裾がとっても良かったのと、その布のたっぷり感を活かしてカーテンみたいにしていたり、戦場のシーンでは負傷して倒れた兵士たちをスカートで包んであげていたのが血のように見えて衝撃的でもあり、安らかに眠らせてあげているのが凄く感動的でもあり、美しさと実用性を兼ね備えているのに驚きました。

さらに個人的な好みを言わせてもらうと、背中のプリーツが効いていたドン・カルロ上着は演者さんのスタイルの良さを引き立てていて、マリアちゃんはエプロンのシルエットが可愛くて、脱いでからの服はスカートが色の違う布でプリーツみたいになってるのもまた可愛かったですね…。ドン・ジュアンの真っ黒スタイルの時に腕の部分が透け感のある布なのも好きです☺️

 

続いては各お役の話を。

ドン・カルロはエルヴィラのドン・ジュアンを一途に愛し続ける姿に惹かれたことに限らず、マリアとか女性に優しい人。ドン・ジュアンにも女性たちにも間違っている時は止め、諭し、女性たちにとって辛い場面では盾になって見えないようにしてあげて、そういう女性への優しさとかきちんと言えるところがどこかがやさんみたいだなと思いました。


一方ドン・ジュアンは、ダンスの中で女性たちを誘惑するように腰をひねる動きがとっても良いなと思いました…。

個人的にこれまでキスマイさんが曲中でやってきた腰振りは見せつけるというか、こういうのが好きなんだろ?って煽ってるみたいな雰囲気がちょっとある気がしていたんですが、今回の腰のダンスは自然かつドン・ジュアンの持つ色気を体現して観客も誘われるような動きでもあって彼を魅力的に見せる意味でもとても良いと思います…。

彼の人となりについて言うと純粋さっていうのがあって、前にも触れましたがドン・ジュアンは母の愛を知らずにきて、しかも何をするでもなく女性たちを惹きつけてしまうこともあって恐らく愛なんていらないと思ってると思うんですよね…失うのが怖いみたいな臆病さも含んだいらないだと思うんですが…。がやさんも2幕の彼をどれくらい好きになってもらえるか、みたいにパンフレットで言ってたけど、それが純粋さなんだって理解して感じられるようになる2幕のドン・ジュアンの方が好きというか、味方になってあげたい感じが個人的にはありました。だって愛するっていう感情に戸惑ってたのもそうだけど、一番印象的だったのは嫉妬の感情が分からなかったことですよ…。そんな事が!と思うけど、でも確かに愛は心地よい感情だからともかく、嫉妬はどうしようもないイライラとか憎悪みたいな感じがあるから、確かに戸惑うのかも…。いや、守ってあげたい…(??)

ただ、愛の素晴らしさに気づいて改心するほどだったのは良かったんですが、朝を迎えたベッドで、私たちのことを誰も祝福してくれないって心細そうなマリアに、「俺は彼らを許そう!」って言うのはちょっと改心されすぎというか傲慢というか…そこで許す側じゃなくて許される側として反省できれば、皆からの信頼も少しは取り戻せたのかなとは思いました。

 

それからマリア。

戦場に発つ前のラファエルとマリアのシーンで、結婚するしマリアの手がこうして傷つくのは嫌だから建築の仕事はやめてほしいって言うラファエルに、でも私はこの仕事が好きなのってマリアが返すので、ラファエルはやりたいなら続けても良いよって言うんだけど、結局家族も増えるから…みたいな話になったのは、マリアに感情移入して苦しかったですね…。

作品を作ることをどんな風に捉えるかはもちろん作家さんによってよりけりなんですが、個人的には芸術は話すことと同じような表現方法の1つだと思っているので、(まあこの頃だとスペインと言えど芸術家は職人に近いものなのでまたちょっと変わってはくると思うんですが…)だからこそ作家が作りたいと望んでいるのにできなくなるのは辛いだろうなと…。ただ、手が傷つくのは嫌って言ってくれるのは恋人を大切に思う気持ちの表れだと思うので、ラファエルは決してマリアを自分の好きに動かそうとしているわけではないと思うけど、マリアの気持ちを思うとラファエルのことは好きだし、思われている分余計に、でも好きな彫刻はやめなきゃいけないのかな?って板ばさみになるんじゃないかなと思いました。

だからこそ、ドン・ジュアンとの出会いが運命の恋だったっていうのも大きいとは思うんですが、もしかしたら、ラファエルに対してドン・ジュアンの「彫刻と真剣に向き合っている君が美しかった」って言葉も、ありのままの自分で良いって言ってもらえたように感じて気持ちが傾いた要因なのかなと思いました。

付け加えて言うと、ドン・ジュアンはマリアに「この彫刻どう思う?」って言われても「分からない」って言ってたのに、そんな言葉が出てくる感覚は、既に恋に落ちていたからかもしれないけど、個人的にすごく羨ましいというか素敵だなと思いました。あとマリアの「思ったことを素直に言って」ってセリフは、ドン・ジュアンみたいに芸術は分からないって思ってる人にそうやって気軽にただ見て何を思ったか、考えたかで良いんだよって見方を伝えるのに素敵な言葉だなとちょっとハッとしました。すいません、余談です…。


そしてマリアを演じていた蓮佛さんの演技も、とっても良いな…と思いました。

特にそれまで出てきたドン・ジュアンを取り巻く女性とは違うまっすぐで純粋な感じ。エルヴィラもまっすぐにドン・ジュアンを愛していたけど、彼の魅力にとりつかれてしまったのは他の女たちと同じで、行動はともかくその異常な感じ?は結局とりまく女の一人でしかなかったのかなと。マリア自身の人柄でもあるし芸術家としてでもあると思うんですが、そこをすごく魅力的に感じさせる力がありました。

他にも亡霊に取り憑かれたときに無表情に操り人形みたいになったり、でもその中でもどこか表情が悲しそうだったり、自分の心を簡単にラファエルから遠ざけてしまわせるほどの愛をまだ受け入れきれずにドン・ジュアンから両手に受けるキスに躊躇ったり、結ばれても、2人で幸せに満ちて迎えた朝でさえ、この関係をみんなから祝福されないと不安げだったりと、一筋縄にいかないマリアの繊細な感情の移り変わりを感じました。

確かラファエルとの決闘にしか目が向かなくなってる場面だったと思うんですが、ドン・ジュアンにかけた「私の目を見て!」ってセリフにはそれまでになかった悲痛な感じが漂っていて、もともとのキャラクターだけでなく、きっとドン・ジュアンのことも分かっているからとれる行動なんですよね…。

そしてドン・ジュアンが死ぬと、彼に寄り添い、抱き起こして口づけるのはただひたすらに愛していることが伝わってきました…。

マリアがドン・ジュアンの心を射止められたのは運命だからと言ってしまえばそれまでなんですが、もともとは彫刻を作り出す(マリアの場合は石の声に従って石に命を吹き込むとも言える)ために彫刻の石に向き合うように、彼の石のように冷たい心そのものに向き合いたいとまっすぐに求めたからなのかな…とも思ったり。

 

がやさんについて言うと、うーん、うまく言えないんですが、すごく大変だったんじゃないかなと思います。ミュージカルに沢山出演されている他の男性キャストの方のように声そのものの迫力があるわけではないけど、怒鳴りつけるシーンとかは思わずビクッとしてしまったし、発声とかが全然違うって話も確かしていたと思うんですが、プラス恐らく曲自体の難易度が高い中で、母音が残る歌い方は活かされつつ声の厚みもしっかり出ていて重ねて歌う時も全然負けていなかったし、マリアとハモって歌うところは綺麗で、想像するしかできないのですが、そこに至るのに沢山の時間や努力や葛藤のようなものがあったんじゃないかなと…。

それからドン・ジュアンの心境の変化だったり、踊りも普段のダンスとは全く雰囲気が違っていて、これから更に磨かれて変化していくんと思うんですが、新しい扉を開いたがやさんを見ることができて良かったなと思います☺

 

最後に、バラのお話を🥀

観劇前は舞台がスペインであることと、ドン・ジュアンの雰囲気に合わせてバラがビジュアル等にも使われてるんだと思っていたんですが、冒頭の歌の「全てを持っていたけどすぐそばにある大切なものに気づけなかった」「愛することを知らずに」みたいな歌詞を聴いて、もしかしたらそのものだけで魅力的で多くの人を惹きつけるけど、トゲで自らは人を遠ざけようとしているように、ドン・ジュアンを象徴しているのがバラなのかも!と気付きました…。(私が気付くのが遅いだけだったらすみません…あと間違っていても恥ずかしい)

なのでドン・ジュアンが死ぬシーンでバラが降ってきたのは、まさに「悪の花でも善の花でも散る時は同じさ」って歌を体現するようでもあったのと、花びらだけじゃなく花の塊でも落ちてきたのが生々しく、印象的な赤でした…素敵な演出でした…!

そうするとメインビジュアルも匂い立つような色香みたいなことだけじゃなくて、命を落とすことの暗示でもあるのかもしれないですね…🤔

それから私が見た公演では、ラストで大地が割れた奥にはけていく時にドン・ジュアンの後ろ髪にバラの花びらが引っかかっていたんです。偶然のアクシデントなんですが、なんというか、あのバラ=ドン・ジュアンと思うと、それが彼と一体化したようになっていたことや、ということはあれは悪の花なんですが、それが真っ黒なドン・ジュアンに一点色を添えていることとか…うまく言葉に出来ないのですが画としても美しかったし、見れて良いアクシデントだったなと思いました。

 

 

以上です!

ここまで読んでいただいて大変ありがとうございました🙇‍♀️
(コンサートでも毎度言っている気がするのですが衣装とかもっと詳しく見たいし、歌詞も分かった上で観たらより作品を深く味わえるような気がするので、円盤化を願っていきたいと思います…!)

ジャニオタの友人たちと菓子盆選手権をやってみた!

 

梅雨に入り湿度の高い日が続いていますが皆さんいかがお過ごしでしょうか。

 

私は先日、友人たちとリモートで菓子盆選手権を開催しました!

というわけでそのレポをここに記しておきたいと思います。


ちなみに先に結論を言ってしまうのですが、自分の菓子盆を考えるのも楽しかったし選手権もめちゃめちゃ楽しかったので、皆さんもぜひご友人とやってみてください☺️


※参考にさせていただいたのはこちらです。

https://twitter.com/udon_yori_gohan/status/1269834774023028736?s=12

 


今回の参加者は全6名(カッコ内は推し)

発案者あんりちゃん (嵐・櫻井くん)https://twitter.com/anneri_arashi

光也ちゃん(SnowMan・深澤くん、TravisJapan・宮近くん)https://twitter.com/mitsu8_32ya

Tちゃん(SnowMan・渡辺くん)

Sちゃん(SnowMan・佐久間くん)

筆者Kis-My-Ft2・藤ヶ谷さん)

Aちゃん(別ジャンルのオタク)


Aちゃんには客観的立場での講評をお願いしました!

A「ジャニーズで唯一メンバー名が全員言えるグループはタッキー&翼

ジャニーズで一番好きな曲は『仮面舞踏会』です!

差が出ないように下手に情報は入れずありのままで参戦しました!よろしくお願いします‼︎」

 

今回のルールはシンプルに2つ。

  • 推しに関するものならテーマはなんでもOK
  • 予算:2000円以内

(当初は1000円の予定でしたが「茶道の菓子盆くらいにしかならない」と判明したので引き上げました)


ちなみに順番は皆選手権を楽しみにしすぎて何も考えていなかったので、その場であみだくじをして決めました笑


イラストが得意なAちゃん(私のTwitterアイコンも描いてくれました)お手製のロゴを添えて皆の菓子盆を紹介していきます!

※補足:それぞれのコメントが入っていて約7500字に及んでいるので時間に余裕のある時に読むことをお勧めします。

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まずはTちゃん!

〈プレゼン〉

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T 「私が渡辺翔太に捧げる菓子盆のタイトルは『「翔太、このお菓子あるよ」「うわっ!!」菓子盆』です!

はじめに説明をしておくと、渡辺翔太は自分の予想よりおいしいものを食べると「うわっ!!」と必ず言います。YouTube参照です。

まず、しょっぴが徳用2キログミを買うほどのグミ好きという情報を耳にしましたので、グミが多めです!定番のピュレグミ、翔太カラーのソーダグミ、そして人一倍肌ケアに気をつかっているしょっぴへコラーゲン入りの果汁グミを用意しました。そして、塩顔なので塩サイダー飴(安直)。

あとYouTubeの京都の回で抹茶をひたすら食べたがっていたのを思い出したので、まっちゃチョコを入れております。

しょっぱいものも欲しいかなーと思い、じゃがりこ(サラダ味)とポテトチップスうすしおも買いました。しょっぴはあまり変わり種を選ばない、定番物が好きなのであえて1番オーソドックスかなーと思われるこの2つにしました。渡辺翔太に安心して欲しい(?)。あとじゃがりこ食べる渡辺翔太めっちゃ見たい。

ここまででしょっぴは「うわっ!!」と多分言わない。味が分かるものが多いからです。ここで、しょっぴといえばやっぱりゆり組!ということでガーナマリアージュ!赤いチョコ(ストロベリーなどのフルーツ)に描かれているのはなんとバラの花。めちゃくちゃロイヤル。華やかな上に味も普通のチョコよりは珍しい(気がする)ので、定番物ばかり選ぶ翔太くんがこれを食べて初めて「うわっ!!」と言うのです。「うわっ!」と言わせるのが国王舘様でありますように。

赤、青の2色で構成したはずなのにめっちゃ緑多いのですが、阿部が殴りかかってきたのではなく、偶然です。見逃してください。

三ツ矢サイダーをおまけにつけました。渡辺翔太の透明な歌声をイメージしたものです。皆さまどうぞ渡辺翔太を存分に感じてください。以上!」

 

〈評〉

A 「まず全体としてイタリア国旗のようなバランス性のとれた菓子盆で、普段のお菓子もグレードアップして見えます。じゃがりこの蓋を開けてある心遣いが素敵。

ガーナマリアージュを周りのお菓子が引き立ててますね。ご本人だけでなくメンバーの要素も入っているのが素敵。

そしてサイダーを添えることで全体のバランスを一気に引き上げています。見事な引き立て役!


菓子盆としても無意識に手を伸ばしてしまうであろう盆に仕上がっていると思います。

そしてコメントにもあった通りガーナマリアージュで「うわっ」と言ってしまうであろう構成、日本庭園における鹿威しと同じ効果を発揮してますね。

ガーナマリアージュもそうですがじゃがりこも誘導と感じさせない計算が見事。」

 

「ベタベタしないゆり組の世界観が出てる。青と赤の配置が妙。」


「ちなみに渡辺くんはファン曰く5歳と言われてます」

A 「おお…!じゃがりこはお菓子でありおつまみにもなる。ご本人のそのバランスに合ったセレクト…!」

 

 

2番手はSちゃん!

〈プレゼン〉

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〈評〉

A 「パーフェクトアンダースタンド(完全に理解した)…」


「佐久間くんといえば私の把握しているイメージだとムードメーカー。ムードメーカーといえば気遣いのできる人、だからこその大袋菓子のチョイス。

そこにカルパスで完成度が一気に上がります。カルパスはちょっとあったらつまめちゃう。

自分の食べたいもの以上にメンバーの食べたいものを選んじゃうというところが出てますね。

そしてメンバーだけじゃなく御本人の好きなものも乗っていて菓子盆本来の姿も見せている。


ダンスでは1人異常に切れ味がいいと噂の佐久間くん、そのパフォーマンスを支えるお菓子も乗っていて良い…食べていて欲しい。


全体のポップさが佐久間くんのはじけるような笑顔とリンクしてますね。


そしてオタクはなぜか好きだと思われてるウエハース。

カードウエハースはキラキラした包装だから、全体を更にカラフルにしながらケバくはなってないそのバランス。

ウエハースがあったら、何のアニメか分からないメンバーからもきっと「何か出た?」と聞かれるでしょう。で「出なかったー!」って言ってきっと1人でまたコンビニで買っちゃう。


この菓子盆は言うなれば菓子盆界の望月けいさん。圧倒的画面圧がありながら決して嫌なものではなく爽やかで、人を惹きつけます。」

 

 

3番手はあんりちゃん!

〈プレゼン〉

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「菓子盆を考えるにあたって一番最初にググったもの、それは「高級な駄菓子」である。

櫻井翔はとにかくお育ちが良い。そこで1番のポイントに「金平糖」をおいた。

ちなみに金平糖を送る意味は「永遠の愛」。口の中で溶けにくく長続きすることと、保存が効くことから好意を示すお菓子とされているそう。

 

そして自分自身のルーツ(慶應やサッカー&ラグビー経験etc)に誇りを持っていることから、今回はサッカーボールの銀紙に包まれたチョコレートを。

メンバーカラーのキャラメルコーンビスコに加え、源氏パイココナッツサブレなど家族みんなで楽しめるお菓子は、家族愛の深い翔さんにぴったり。

全体的にあまりにも甘すぎるので辛みのある柿の種を添えた。これでお酒も楽しんでほしい。

「ZERO」がパッケージに印字されたチョコレートは発見してしまったら買わざるを得なかった。

 洋風のスパイラル文様が施された銀の盆と、スタバのエスプレッソカップ(翔さんがマネキンファイブでデートスポットにあげる横浜のデザイン)で、自宅の壁が(無駄に)おしゃれな翔さんに似合うように頑張った。

※題は考えてなかったので無題ということでライブツアー名にもなった「untittled」をお借りした)」

 

〈評〉

A「この菓子盆を一言で表すなら「人生」。急に『ファミリーヒストリー』始まったのかなと思う重厚さ。


まず注目すべきは「高級な駄菓子」というワードですね。駄菓子=大味なもの、低コストといったイメージではなく、駄菓子を1から考え直すその姿勢。

櫻井くんといえばドラマにニュースにと活躍の場が大変広くていらっしゃるので、お茶の間人気が高く老若男女に知れ渡るファン層の広いイメージです。

そのカジュアルさに注目してるのが良い。

駄菓子に甘えず、バックボーンを踏まえた高級な駄菓子という着眼点も面白い。


櫻井くんは顔よし頭よし家柄よし。でもあえて芸能界という苦難に飛び込むギャップが出てる菓子盆だと思います。


そしてスタバのカップを使うことでぐっと身近に感じられる。

あくまで菓子盆だから、素晴らしい器とかだと非日常感があって、多分器に目が行っちゃう。


ファンの本人を思いやる気持ちも乗った人生を捉えた作品だと思います。」

 

「溢れ出る金平糖が良い」

一同「「うん、良い」」

櫻井翔の器に収まりきらない感じが出てる」

A「櫻井くんの天から与えられた才能とか、慕う後輩の数にも見えてくる」

「ちょうどピンクと水色も入ってるし!(櫻井くんを慕うメンバーが集まる「アニキ会」に属する藤ヶ谷さんと千賀さんのメンバーカラー)」

「読みがすごい…‼︎ 最初は可愛さで溢れさせたんだけど、あと量り売りだったから買ってるうちに楽しくなっちゃった☺️」

 

 

4番手は私、筆者です。

〈プレゼン〉

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 私の菓子盆タイトルは「藤ヶ谷キューピットに捧ぐ」です。

藤ヶ谷キューピットとは何たるものかはあとで触れますね。

 

まずがやさんの好きなお菓子といえばヨックモック!差し入れにあるとこっそり持って帰ってる姿がメンバーに目撃されているそう。

でもヨックモックといえばお中元でもらうお菓子、そう、予算もあるけど高値で簡単には手が届かないんです…。

そこであんりちゃんの言葉を借りると、私が最初にググったものは「ヨックモック 似てる」。

そうしてたどり着いたのがブルボンさんの『ルーべラ』。

見た目ももちろん味わいや食感もヨックモックさんの『シガール』に似ているんだそう。

ちなみに私は『シガール』を食べたのが遥か昔のため分かりませんでした!笑

 

そんなこんなで大本命は確保したのですが、大好きな『シガール』は並べられなかったので、がやさんご本人にというよりもがやさんの概念に捧げるべきかなと思い、そこで一番に思い浮かんだのが藤ヶ谷キューピットでした。


この藤ヶ谷キューピットとは、2019年にキスマイさんが出演していた『ゼクシィ縁結び』さんのCMに登場したキャラクターです。

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(残念ながら公式サイトさんが残っていなかったのでスクショで失礼します!)

個人的にはこんなに肩露出してるんだからキューピットというよりもはや女神と思ってます笑


というわけで藤ヶ谷キューピットさんに捧げる菓子盆として、白いお盆(多分本当はお皿)に天使のイメージでがやさんの好きなものを乗せてみました。

ちなみに盆、飾り付け込みで2000円以内です!

 

まずはうまい棒コーンポタージュ(私も好き)。

がやさんはディズニーもお好き(ちなみに好きなキャラクターはティンカーベル)なので、ミッキーのペロティチョコとパックンチョ。

パックンチョでも選んだいちごもお好きなので、他のお菓子で浮いた予算で無印良品から高級なものを2つ。

ちなみにホワイトチョコはフジテレビで放送されていた『ジェネレーション天国』でのスタバオーダー「アイスホワイトモカ氷少なめ」から引用しました。

甘いものが多いのでハッピーターンも。どこかで好きと言っていた気がするのですが、調べてもソースが見つからなかったので気のせいかもしれないです…。

でもハッピーターンはみんな好きだよね!(強引)

そして選手権前日ががやさん33歳のお誕生日だったので、駄菓子のケーキチョコを添えて完成です。


ちなみに『シガール』を大事に持って帰るというエピソードと、少食でいらっしゃるので(ご時世も配慮して)お菓子は基本包んだままで並べております。」


〈評〉

Aアルキメデスは風呂に溢れる水を見て「エウレーカ」と言ったと言いますが、愛が溢れ出て概念になった様がまさにそんな感じ…。


藤ヶ谷さんというとこれまで聞いたり見せてもらったイメージから、クールでかっこいい系のイメージがあったので、勝手にビターなチョコレートだったりコーヒーだったり落ち着いた色味のお菓子をイメージしてたんですけど、最適解は純白と金色という真逆のイメージだったんですね…。

一見羽根に目がいきそうだけど金色のリボンが素敵。オタクといえば衣装モチーフは必ず通る道だけど、それを綺麗に表現してる。彫刻というよりもランドスケープって感じです。


それから先日TBSの『人生最高レストラン』の出演回拝見したんですが、」


「ありがとうございます‼︎」


一同 「笑」


A 「で、そこでいじられる可愛らしいキャラなんだというのを知りまして、その愛らしさを表現するかのようなミッキー。また隠れミッキーなのが心憎い!


そして本人ではなく概念を意識したというのもポイントですね。

オタクは概念に生きてしまう生き物というのを体現していて、でも自分のイメージが先行してしまうところを突き抜けずに価格を理性的に抑えているのがすごい。

好き勝手にやって良い中で自ら縛りを設けて攻撃力を上げるなんて、まるでHUNTER×HUNTERでいう念能力…。」


(ちなみにコメントが嬉しくて噛み締めてたらその余裕がなかったんですけど、ここで宮田くんが大好きなHUNTER×HUNTERに例えてもらえたのめちゃめちゃ嬉しかったです)


A「古の名言にも「お菓子は300円以内」とありますが、そうした理性をきちんと発揮しながらもまずヨックモックを探すというのに、本人の好きなものは何よりも優先したいファン心が表れてますね。

全体の味としてもイチゴでまとめていて菓子盆としてもばらつきが出ないのも良いです。


それから無印の『いちごのブールドネージュ』のフォントのクラシックさと、『しみこみチョコ』の無印定番明朝体が、アイドルとしての顔も踏まえつつファンから見た素顔も上品に表れてると思います。」

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(この写真を撮った時、賞味期限が北山さんの誕生日だと気づきました…!素敵な偶然✨)

 


ちなみに隠れミッキー辺りのコメントめちゃめちゃ有り難かったんだけど、実はいい高さの紙コップがなくて、うまい棒に支えてもらってなんとかミッキーの顔を見せてるんです笑」


A 「そうだったの…!でも、それこそグループ全体あってのソロ活動って感じじゃないですか!


ジャニーズ界隈のオタクに見せたら一番「これもしかして藤ヶ谷さん?」ってリプが返ってきそうな菓子盆だと思う…!」

 

 

そして5番手は光也ちゃん!

〈プレゼン〉

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〈評〉

A「この菓子盆を一言で表すならサン・ピエトロ寺院って感じ。サン・ピエトロ寺院は建物と広場全体がシンメトリーになってるんですね。そんなシンメという概念が抽出されている…。

オタクの概念抽出に欠かせないものといえばイメージカラーなので色を優先して選んでしまいがちなところを、名前にまでポイントを見つける余念のなさ。

その結果、存在感のあるサン・ピエトロ寺院が完成してるんですね。


それで推しっぽいお菓子というと色とか、衣装、役柄、CMに寄せるのが王道なところをあえて名前にいくのがすごい。

でも名前って何よりも本人を示す記号でありモチーフで、だけどそれを体現するっていうのは私にはなかった発想だなと。

それによって見る人が見たら分かるけど、畑違いの人が見たら可愛いお菓子だなとなる、分かる人の心をこそ撃ち抜く菓子盆になってると思います。

味もバランスの良い組み合わせ。

個人的には先輩と作品へのリスペクトを感じて、歌舞伎揚のポイントが高いですね。


それからアクスタのポイントの高さ!

オタク何でも作っちゃうんだけど個人的にはお菓子の方が手を出しやすいイメージがあります、確実に消費もできるし。でもそこでアクスタを置く大胆さと、それを前面に出さない奥ゆかしさが良い。

色を乗せていくのは王道パターンだけど、2人を大胆に添えることで「そうきたか」と思わせるし、手作りのランクの高さ…。配置もしっかりしてる。


きちんと見れば見つかるココアシガレットっていうのも古のホームページみたいな見つけるワクワク感と見つけてしまった背徳感を味わえますよね…。


推し本人からのコメントのあるお菓子も入れながら、甘いものが多めで最終的に2人の関係の甘さを表してるんだなと思いました。

明治のTHEシリーズはスーパーでも上の方の棚に配置されてて大人向けなんですよね。子供がいる2人ならではの大人の癒しって感じ。

シリーズの中でも紫は甘い方なので、ギャップとこれもまた2人の甘さを表しているんだなと。


そしてプッカの件が一番感動しました。岩に隠すギミックも感動したけど、プッカもあってピタゴラスイッチへ昇華されてます。」

 


と、以上が第1回菓子盆選手権のラインナップです!


ちなみにAちゃんを誘ってくれたのはあんりちゃんなのですが、やってみて講評担当がいる有り難みをひしひしと感じました…。私たちは自分の作品と比べてしまったりするのもあって「すごい」とかしか出てこなかったんですけど、Aちゃんは次々と滑らかに言葉が出てくるし、何よりも評を踏まえて「あっそれもある!」って気づきを得られるんですよね……

私たちは特に勝敗はつけなかったんですが、つけてもつけなくても、今後やってみようかなという方がいらしたらぜひ講評担当を設けることをお勧めします‼︎

 

ちなみに(私たちが)好評につき第2弾もやる気満々です笑

開催の暁にはまたレポを書きたいなと思います!

(今回このレポ執筆のためにメンバー皆にご協力いただきました…ありがとう☺️)

 

最後に選手権を終えてのAちゃんを取り巻くやり取りを添えておきます。

「2曲知ってたらオタクでしょ」

一同「「みんなで遠慮なく沼に落とすよ?」」

「第2回はぜひこちら側で。

 君が菓子盆選手権を覗く時、菓子盆選手権もまた君を覗いている

『そして僕は途方に暮れる』を観て

 まずは『そして僕は途方に暮れる』全公演終了、おめでとうございました!!

1人の観客として、カンパニーの皆さんがケガ等に見舞われるようなことなく、また舞台での大きなトラブルみたいなものもなく千秋楽を無事に迎えられて良かったなと思っています。

 

 では本題へ。

今回ご縁に恵まれてありがたいことに2回観劇することができたのですが、ここでは自分のための備忘録も兼ねて観劇して感じたことを書かせてもらいたいと思っています。

ただし私自身は演劇そのものにもキャストの皆さんについても詳しいわけではありませんので、「そんなの当たり前でしょ?」と思う部分もあるかもしれません。

また内容のネタバレを含みますので、読んでいただける方にはその2点ご了承をいただきたいと思っています。

 

 

 1.印象に残ったキャストの方々の演技

まずは特に印象に残った演技についてお話していきたいと思います。場面を挙げながらの説明になるので、良かったら舞台のあらすじも一緒に見ていただくと分かりやすいかな。

そして僕は途方に暮れる | Bunkamura

 

 主人公・菅原裕一の彼女、鈴木里美役の前田敦子さん(以下:あっちゃん)。

裕一に実は自分も浮気をしていたと告白した里美が、それを聞いてもう1度家を出ていく裕一にかける「裕ちゃん」の言葉。出ていった後も続くその叫びが悲痛で、体を折り畳んで泣きながら呼ぶ姿に胸が締め付けられました。

それから、主演の藤ヶ谷さんが何度か言っていた舞台は生ものというのを強く感じたのもあっちゃんの出てくるシーンでした。

冒頭で裕一に浮気を問い詰めるシーンで、1回目に見た時は「〜だよね?」等語尾に「ね」が付くことが多くて、あっちゃんの高めの声も相まって少しヒステリックな感じがしていましたが、2回目の時は語尾に使う「ね」が減ったことで年相応の女の子の感じが増していました。

浮気の告白のシーンも、2回目の時は蚊の鳴くような、絞り出すような声で、その声だと普段は優しくてしっかりしている里美の中の弱さみたいなものが垣間見えて、それもまた良かったです。

 

 裕一の母、智子役の筒井真理子さん

リウマチの演技、それから子供達が家から巣立っていって普段は一人で暮らしている母親の感じがすごく自然でした。息子の裕一が突然帰ってきた理由よりも先に喜びが出る所や、暫く会っていなかった分少し他人行儀な所。私は時々遊びに行った際の自分の祖母とのやり取りを見ているような感覚になりました。

印象に残っているのは、実家に戻ろうかなと言う裕一にそれならと宗教への入団を勧めるシーン。

怪しいからやめなよと否定する裕一に対して、突然取り乱す智子さんの迫力に箸立てが実家のセットの外まで飛んでいく程の勢いも相俟って思わず肩が震えました。少しヒステリックさも感じたけれど、たとえ怪しくても、自分の心の拠り所を信頼する人に否定されて取り乱す気持ちは分かる気がしました。

 

 

 2.印象に残った台詞

続いては印象に残ったセリフについて。

1つ目は江口のりこさんが演じた裕一の姉、香が実家で裕一に言ったセリフ。

「親はいつ死ぬか分かんないんだから。いや私はいいよ?あんたが死ぬまで後悔するだけだから!」

「結局周りがどうにかしようとしてくれてんじゃん。ありがたいね!いいご身分だね!」

主人公の裕一の気持ちや行動に共感できてしまう私にとって、この2つを含む香の台詞は刺さるものばかりでした。自分も同じようなことを言われた経験があった分、よりそう感じたのかもしれません。

彼女や友達と違って簡単には縁の切れない家族だから、これだけ厳しい事が言えるのだろうな。香は菅原家の中で1番しっかりしている存在ですが、性格の違いというよりも兄弟だから言えることだったんだと思います。

 

2つ目は板尾創路さんが演じた裕一の父、浩二の「俺とお前がいるここは牢屋だ」という台詞。

実家からも出てきてしまった裕一が父親と一緒に暮らすようになって暫くしてから言ったこの言葉にはハッとさせられました。

浩二さんは裕一より更に色々なことから逃げ続けてきて、遂に周りには誰もいなくなっている人で、どうしようもなくなった時には「面白くなってきやがったぜ」と思うことでまだ逃げ続けているのに、

それでも逃げること=良くないこと(罪を犯した罰)だと居心地の悪さを感じているんだ、と思いました。

人間は完全にクズにはなりきれないということなのかな。

 

3つ目は、裕一が自分の実家(菅原家)から帰る親友、伸二に別れ際にかけた台詞。

「俺はお前の失敗作、見たことないよ」

逃げ続けて追い詰められた祐一に、「今回の事はお前(裕一)の失敗作みたいなもんだったんじゃないの(ニュアンス)」という前のシーンの伸二の台詞を受けた言葉です。

ここは後の展開に繋がる重要なシーンでもあるのですが、私は同じことを自分の親友に思った経験がある点で印象に残っています。そして今でも、私は彼女のことをそう思っています。

 

 

 3. 主演の藤ヶ谷さん(以下:がやさん)について

今更ですが、Kis-My-Ft2及び今回の舞台で主演を務めた藤ヶ谷さんのファンとしてもお話をさせてください。

舞台の上のがやさんは菅原裕一でしかありませんでした。里美の家の中での様子、友人や家族への受け答え、性格。普段、テレビや雑誌やコンサートで見せるアイドルの藤ヶ谷太輔はどこにもいませんでした。

特に、母親が倒れたと聞いて一度は出ていった実家に戻った時、皆の前で土下座しながら心情を吐露したシーン。

皆に悪かった、申し訳ないと思ってる。頑張ろうとも思ってる。でもこれだけ追い詰められても実際の自分は何も変わってない。自分の中で何が本当なのか分からない。変わろうとはしている。でも何をすればいいか分からない。変われる保証はできない。だから何かでしかない。でも申し訳ないという気持ちは確かにある。

こんな堂々巡りのような心情。でも私も全く同じ事を思ったことがあります。今も心の隅にそう思っている部分があります。だから苦しいくらいに裕一の心情が分かりました。

 

1回目のカーテンコールはまだ裕一のままで、3回目にようやくいつもの姿に戻ったような感じがあったがやさん。あっちゃんも1回目はまだ里美のままだったように思いました。

泣く演技は体力を使うと何度か耳にしたことがありますが、本人が雑誌のインタビューでも話していたように裕一と同じ要素が自分の中に全くないがやさんにとって、裕一になることは凄く大変なことだったのだろうと思います。

私個人の意見ですが、勉強を教える時、その教科がもともとできる人よりも苦手だった人が教える方が、できない人の気持ちが分かるから良いといわれるように、ダメな人がちゃんとしている人のことを理解しようとするよりも、ちゃんとしている人がダメな人のことを理解しようとするのはずっと難しいと思うのです。

だからこそ、舞台をすごく大変だけどすごく楽しいと捉えていること、新しい自分を引き出してもらえることが喜びで、初日から稽古場に心を開いて挑んでいたこと。私にとってそんながやさんの人として尊敬できるところをまた新たに知ることができた舞台でもありました。

お芝居を沢山やってみたいと以前話していたがやさんにとって、今回の舞台の経験は意識しても無意識でもこれからの演技に確実に還元されていくことだと思っています。

 

 

 4.舞台は生もの

1.のあっちゃんについての話でも触れましたが、2回観劇させていただいたことで舞台は生ものであるということを沢山実感することができました。 そう感じた場面についてお話していきたいと思います。

1つ目は実家から帰ってきた裕一に同じく実家から帰ってきた里美が自らの浮気を告白するシーン。

里美の告白を受けて裕一が質問をするまでの間が絶妙でした。1度目の観劇ではその間をあまり意識していなかったのですが、後ろめたくて、打ち明けたことに裕一がどんな反応をするか気がかりな里美と、自分の逃げへの後ろめたさと里美の行動に対する怒りや悲しみみたいなものを噛み砕いている裕一が、それでも互いに歩み寄って話し合おうとする葛藤みたいなものがとてもよく表されているように感じました。

 

2つ目は香が自分の家に突然やってきた裕一にその理由を問い詰めるシーン。

裕一のことを責めながら香はペットに餌をあげるのですが、2度目に観劇した日にはカゴの扉がどこかに引っかかってしまっていたのか、引っ張っても開きませんでした。何度か引っ張っていましたがなかなか開かず、そこで裕一に対しての苛立ちに扉が開かない苛立ちを加えて餌も少し投げやりに戻した江口さん。それが観客の笑いにも繋がっていて、さすがの機転だなと感じました。

 

また、全体として2度目の観劇の際には感情表現の緩急が大きくなったように感じました。

例えば伸二の家で伸二が洗濯してくれた自分の服をどうでも良さそうに放る裕一は結構大胆にブワッと投げていたり、

バイト先の田村先輩は裕一にキレる時は口からめっちゃお酒が飛んでいたし、スマホの取り合いの末に転んだ時は勢いが良すぎて本棚の上の荷物が綺麗に全部落ちてきていたり。

1.でも触れた智子さんが取り乱したシーンでは、裕一もそれを止めようとした時にお箸を床に転がしてしまっていたりして、そういったシーンの数々からは登場人物達の突発的な感情の爆発感を感じることができました。

 

このようにその時によって印象に残るものは違っていたり、観客も笑ったり笑わなかったり、その場でその1度きりしか見られないものを観ているんだと実感しました。

そして舞台全体に対しては、完成された映像作品を見ているかのような自然さとそつがなさを感じました。舞台のことにはあまり詳しくありませんが、生の舞台の場でそう見えることは凄いことなのではないかと思います。

 

 

 5.衣装のこだわり

舞台の内容とは少しずれますが、衣装にもこだわりがあるように感じたのでそのお話も。

端的に言ってしまうと、登場人物の性格によって衣装の色味が分けられているように感じました。逃げている裕一と父・浩二の服はグレーやくすんだ色味の服を、他の6人(ちゃんとした人?)は白やパステルカラー等の明るかったり鮮やかな色の服を着ていて、その色分けによってライトが当たっても裕一達の方が暗く見えたり、パッと見た時の印象がその人物の印象を助長させているように感じました。

里美が出勤した後に裕一がカーテンを開けて凄く眩しそうにしていたので、光の当て方も衣装に近い役割を果たしていたのかなと思います。

ちなみに4.でも触れた里美が裕一に浮気を告白するシーンでは2人に当たっていた光は同じ位の明るさのように感じて、裕一の衣装にも白い模様が入っていたので、その時には2人のダメさの度合いが同じ位だと表していたのかなと個人的には感じました。

 

 

 6.私が『そし僕』から学んだこと

 そろそろまとめに入っていきたいと思います。

ラストシーンまでを観て、私は改めて逃げてはいけないんだと言われた気がしました。逃げてしまってからそれを反省して行動を起こした時、必ずしも裕一のような展開を迎えるとは限らないけれど、追い詰められるほど逃げても自分の人生からだけは逃げることはできないから、逃げてはいけないんだと。

裕一はフリーターですが、バイトもしているし家事も全くできないわけではないし、身近な人にお礼を言うこともできます。だけど逃げ続けたことで、不安定な立場というのも相俟って失ったものがいくつもありました。だから裕一のように途方に暮れたくないのなら逃げないで向き合わなければならない、頑張らなくてはいけない、そういう事なのだとそれ以外のやり方なんてきっとないんだと思いました。

観劇するまで、心のどこかでこの舞台の中に途方に暮れたらどうすればいいのか解決策みたいなものが見出せるのではないかと思っていましたが、私が見つけ出せたのは既に分かっていたこれらのことでした。でも裕一の逃亡記を通して得たそれらは、ただ言葉で聞くよりもずっと説得力をもって私の中に入ってきました。

作・演出を担当された三浦大輔さんが自分の経験を基にしたと伺いましたが、これを舞台にしてくださった三浦さん、この舞台に出会わせてくれたがやさん、そして強い共感と学びを得られるほどの舞台を作ってくださったキャストやスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。

 

 

 7.舞台のマナーについて

最後にこのお話だけさせてください。

私は携帯の電源を切っていない方や開演直前のアナウンスが始まってもなかなか落ち着かない方々に遭遇しましたが、他にも劇場外のモニターを撮影しようとしていたりと色々な方がいらっしゃったようですね。

Twitterでも少し書かせていただいたのですが、休憩中のトイレが心配だったり積もる話があったりしたのかもしれません。舞台やライブ全体へ言及していた意見で書かれていたことですが、電源の切り方が分からない方もいたのかなと思います。

私はひっそりと藤ヶ谷さん及びKis-My-Ft2の7人を応援している身でしかないので演劇等のマナーに詳しい訳ではありませんが、自分とそして周りのお客さん(できれば会場にいるお客さん全員)が気兼ねなくその時間を目一杯味わえたらいいなという気持ちでいます。

マナーを守れていなかった方に、やられた側の立場になってみてほしいとか、ファンとして恥ずかしくないのかとか色々言うことはできるんですが、どちらの言葉も人の受け売りでしかないので、これから一人でも多くの方が気持ちよくそういう場を楽しめるように祈りつつ、そして自分が遭遇した時に勇気を持って声がかけられるように心がけていきたいです。こんな匿名の一ブログがどこまで届くかわかりませんが…

 

以上が『そして僕は途方に暮れる』を観劇しての感想です。本当に長々と個人的な思いだけを書き綴ったブログでしたが、最後まで読んでいただけた方がいたらとても嬉しいです。ありがとうございました。